2012年12月15日 (土)

年末年始のテーマ➡闘いへの助走

8月から16週連続の宿泊出張シリーズがやっと一昨日の福岡出張で収束した。正直、過酷な期間となり、途中で何度も体調を崩しかけたが、何とか全ての案件に目一杯の対応ができたことを率直によろこんでいる。まだまだ、捨てたものではないというところだ。

ところで、先日、非常に心温まる話を聞いた。ある若手プランナーの行動だ。彼は、10月28日に東京で実施された「森林施業プランナー一次試験」を自費で受験した。何故、そういうことになったのかと聞くと、「自分自身の壁を破りたかったからだ」という。職場で仕事をしない同僚がいて、それでも給料は年功序列で、頑張らなくても同じ待遇、このままだと自分自身も楽な方に流されてしまうと思って、そういう考え方を乗り越えたいと思って、誰にも言わずにプランナー試験を受験したそうだ。

その際、彼は奥さんに頼み込んで東京に行く旅費を出してもらったそうだ。プランナー一次試験は、61%の合格率で、かなりの難易度だったのだが、彼は見事に合格した。集約化の実績もあるので、1月に実施される2次試験を受けることになり、その時に初めて組合長にプランナー試験のことを話したそうだ
それで2次は公費で受験できることになったということだ。

彼は、必ずしも努力が正当に評価されない組織内で、自分がクサっていくことに対して、抵抗をした。その発露がプランナー試験へのチャレンジだったということだ。この話を聴いた時、思わず目頭が熱くなった。いい眼をした若者だった。いろいろなことがあるけど希望を持って頑張れと、そんな気持ちでいっぱいだ。

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2012年12月 5日 (水)

搬出間伐における固定費と変動費の理解

 昨日・今日と「埼玉県森林施業プランナー研修」の後期研修に取り組んだ。プランナー育成関係では、当社は全国の半分以上の都道府県のものに関わっており、その意味ではガリバー的である。それもあって8月後半から、14ヶ月連続の宿泊出張となっている。講師が行けないと研修が成立しないので、風邪などで倒れられない状況になっていて、55歳の肉体にむち打ちながら奮闘している。

 その中で、林業、とりわけ当面の主力事業になる「搬出間伐」についての効率化や利益創出等を考える上で欠かせない「固定費と変動費、損益分岐点分析」の考え方を、最近のプランナー研修で、きちんと説明し理解を求めるようにしている。

 この考え方は、いわゆる「管理会計=内部会計」の分野になるのだが、ただでさえ、ややこしい林業というか森林施業のコスト把握に加えて、固定費だの変動費だの損益分岐点だの、これまで聞いたこともないような概念をそこに加えていくと、受講者が混乱してしまうのではないかということもあって、これまでは研修においても前面に出さないようにしてきた。

 しかし、搬出間伐がメインの事業になり、そこには、木材売上という販売行為があって、補助金も搬出を前提としたものになっているという現実。そして、現場の人件費の他に機械経費や資材費、回送費などきちんと管理をしなければ、うっかりすると赤字になってしまうものがかなりのボリュームになってきているということもある。

 固定費は、生産量や売上に拘わらず一定の額で発生する費用、機械経費でいえば減価償却費であり、会社の経費でいえば事業管理費が相当する。変動費は、生産量や売上に伴ってほぼ比例して高下する費用、機械経費の燃料費や資材費、トラック運送費、市場経費等である。

 損益分岐点売上高=固定費/1-変動比率  変動費率=変動費/売上高 という公式があるが、これを搬出間伐の事業に適合させて、正確なものを算出するためには、固定費と変動費をその事業体の実態に沿って、きちんと費用分解し、実績に基づく数字によって適正に計算をしていかなければならない。

 この考え方は、プランナーにとっては極めて重要なもので、経営者も含めて深い理解と正しいリテラシー(活用)が必要だ。管理会計のサポートは、経営コンサルタント(=中小企業診断士)の専門領域であり、林業界においても、きちんと体系化され検証されたものを普及していかなければならない。今後の研修や助言活動の中でさらに強化していかなければならないということを日々痛感しながら奮闘しているところだ。

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2012年12月 4日 (火)

来年度の活動の方向→山側の交渉力向上と経営層へのアクション

 今年もあと1ヶ月を切り、師走の慌ただしさの中で、もろもろの経営支援や研修事業等をこなしながら、来年度に向けた展望を自分の中で組み立てているところだ。森林・林業再生プランも3年目に入り、森林経営計画も実行段階に入る。いよいよ、1つ1つ具体的な成果を出していかなければならない。

 林業界において、喫緊の大きな課題は、やはり木材価格の低迷から脱却し、少しでも向上させていくことだろう。現状の材価や補助金でコストが合わないのであれば、何としても木材価格を少しでも向上させていかなければならない。でも、これはそう簡単にできるものではない。

 もちろん、国産材や地域材をどんどん使ってもらうための「需要開拓」は、官民挙げて全力で取り組んでいかなければならない。例えば、用材においては、一戸建てだけでなく、都心のビルの床材等の内装などに国産材を使っていくような取り組みが必要だし、やはりA材の価格をまずあげていくことが大事だと思う。

 山側においては、コストダウンの努力を続けながら、川中が求める4つのR(Rights=適正)という交渉のテーブルに就くための条件整備を具体的にやっていかなければならない。4つの適正とは、「適正な時期に」「適正な量を」「適正な質でもって」「適正な納品形態で」というものである。それが整備されて初めて、合板会社や製材会社との価格交渉のテーブルにつくことができる。それが、まだまだ不十分というのが実情だ。それで、長い間国産材は、国内の特に大手の加工側から殆ど相手にされてこなかった。

 仮に4つのRが整備されたとしても、山側として加工側に対する「交渉力」を持たなければ、木材価格をあげていくことはできない。その交渉力を向上させていくことこそ、山側がいま直面している業界自体の課題だといえる。少なくとも加工側とイーブンの関係性の中でがっぷり四つに組んで、交渉(すなわち闘い)に臨まなければならない。

 私自身の来年度の活動における方向性は、この「山側の交渉力の向上」と激変する外部環境の変化に対応できる経営戦略を策定し、組織を動かしていわゆる近代林業を構築していくというその2つが視野に入っている。そして、そこで働く構成員の人達が生き生きと将来に希望をもって頑張る組織を作っていく。そんなアクションに対して、私なりの懸命の支援をしていきたいと思っている。言い換えれば、林業側が闘うための支援ということだ。

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2012年11月17日 (土)

事業新仕分けで林業関係も対象に→みんなで考える問題

 解散・総選挙のうねりの中で、埋没している感もあるが、昨日から復興予算関係予算を中心にした、内閣府による「事業新仕分け」が開催されている。対象となるものは、全部で42事業あるが、その中に林業関係のものが3事業入っている。http://www.cao.go.jp/sasshin/shin-shiwake2012/jigyou.html

 東日本大震災によって、本業である森林整備や木材生産の仕事を失ったまま、がれき処理や除染などの仕事で事業体の経営や雇用を維持している森林組合や民間事業体が多いことは周知の事実だ。林業という仕事が一般の工場とは違って、森林からは逃げられないという宿命がある以上、復興が完了するまでは、何らかの公的支援が必要だ。

 ホームページをみていたら、意見を投稿するところがあったので、私もどんどん意見を言っていこうと思っている。林業関係者の皆さんも、一緒に考えて欲しいと思う。http://www.cao.go.jp/sasshin/shin-shiwake2012/jigyou.html

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2012年10月 7日 (日)

本当の果実は闘いに勝つことでしか得られない

久しぶりにこのブログを更新する。本当は毎日でも更新したいし、そのネタは両手に余るほどあるのだが、自分自身の発言に対する責任、誤解を恐れずにいえば林業界への影響力を考えて、本音の部分を抑制してきたというのが正直なところだ。

 その点で、私のこのブログなり個人サイトなりに期待をしていただいている多くの人には、大変申し訳ないと思っている。でも、正論を吐くだけで物事が進んでいくほど、この社会は単純ではない。私はそのギリギリのところで活動をしている。

 でも、そんなことで発信を止めてしまったのでは、せっかく今まで積み上げてきたものも活きないし、何よりも森林・林業のためにならない。私には、「森林・林業再生プラン」という極めて重要な国策を委員として練り上げたという責任がある。「みんなの最小幸福」ではなくて、「より多くの人の最大幸福」を実現する義務があると思っている。

 それで、このブログを含めて、持論やあるべき姿の情報発信を再開することにした。それは、「他人にも自分に嘘をつかない」という私の行動基準に準拠してのものだ。この社会やマーケット、利害関係者から私に負託された使命があるとするならば、それに応えるのが、私にとっての自己実現と確信するからだ。

 今日はその文脈で、はっきりと言明することがある。それは標題の「果実は闘いに勝つことでしか得られない」という真理だ。林業界は本当に対峙する相手と闘って、その果実を積み上げてきたのか、それは林業に限らず、殆どの企業や経営者に云えることだが、「本当の果実は血を流してこそ獲得できるものである」ということだ。

 林業界に関わって、私は自分の軸足を山側に置いて、その立場で川中や川下を語ってきた。それは一度もブレていないし、これからも変わることはない。だからこそ、山側に対しても、厳しいことを言うし、媚びることはしない。是々非々で対応していく。それは、搬出間伐のあり方についても、森林組合や民間事業体の経営にしても、木材販売にしても同じだ。林業というものを何としても一人前の産業と呼べるものにしたい、しなければならないという使命感や情熱は誰にも負けないと思っている。

 森林・林業と同様に、私にも時間がない。今年で55歳になり、元気で活動できるのはせいぜい15年くらいのものだ。だからこそ、今やらなければならないことをきちんとやっていくことが大事だと思うのだ。でなければ、私という人間がこの世に生きている意味がない。そういう想いで、これから再発信をしていくので、注目していただければ幸いだ。林業界の皆さん、共に闘おうではないか。

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2012年8月 5日 (日)

研修シーズンに突入→エンジン全開で頑張る

 暑い夏になっているが、私の活動は例年通り、研修シーズンに突入し、他の案件とも相まって、「大人の甲子園」のような熱い日々になっている。いろいろな仕事があるのは大変有り難いことで、健康管理に務めながら、すべての案件について、自分の任務を果たしたいと思っている。

 そういう中で、先週月曜日と火曜日は、ステップアップ研修の前に経営管理者だけを集めて、その意識を高め集約化施業における役割を認識してもらうための「経営管理者事前研修」が東京都内で開催され、私はその中の唯一の講義である「大変化の時代における経営者の役割」というコマを担当し、また、全体を通じての議論に参加した。

 経営者に経営を語るというのは、実は大変なことだ。実際に企業経営をしていない経営コンサルタントが、実践をしている経営者に経営そのものを語り、かつ、多くの示唆を提供して、気づきを与えるという一連の知的活動は、誰にでもできるものではない。語る側にもの凄いパワーと情熱が必要なのだ。

 実際、54歳の私にとって、今回の参加者達の多くは年長であり、経営という営みを語るにはこの年齢はまだまだだといえるし、人生経験も足りないのはわかっている。しかしながら、経営者に経営を語る、説くというのが、私の役回りであるならば、とにかく、全身全霊で自分の任務を遂行するしかないというのもまた定理で、くだんの講義は、いつになく熱の入ったものになった。

 これから連日、コンサルティングや研修、講演等で、多くの人達に林業や経営などのテーマで熱弁をふるうことになる。4月以降、意識的に健康管理に注力してきたかいがあって、健康状態はすこぶる良好なので、この夏・秋はエンジン全開で目の前の案件に向かっていくつもりだ。

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2012年3月29日 (木)

中国に輸出する前にまずは国内ではないのか

 森林・林業再生プランの数値目標は、木材の自給率50%、数量にして3,900万m3ほどである。これを実現するためには、一義的に川下である木材利用の需要面が単価と量の両方の条件を満たしていかなければならない。量を引き取ってもらっても、単価が低価格のままであれば、持続可能な取引は不可能である。

 そんな中で、木材の需要拡大が著しい中国への輸出に傾注するべきだという論調がある。大いに結構なことだと思う。それで高値で売れて安定供給ができ、山元に利益が大きく還元されるのであればいうことはない。例えば、中国に製品を輸出することによって、原木価格がスギで15,000円超になるのであれば、何の文句もないのだ。

 しかし、冷静に考えてみれば、国内の住宅に国産材を使わずに、特に、大手ハウスメーカーにおいては、一部を除いて殆どが外材使用を平然と続けている状況下で、輸出も何もあったものではない、順番が違うのではないかと思う。その議論を放置しないし看過して、中国に輸出とか、私には得心できない現象だ。

 山側の自助努力による伐採・搬出コスト削減と公的な補助金・助成金に依存する林業・木材産業は、決して持続可能ではない。それが、悪いと言っているのではない。コスト削減努力は継続的にしていかなければならない。でも、補助金も含めてそれだけに委ねるのは持続可能ではないと言っているだけだ。森林の公益的機能を維持するための費用については、公的な資金が投入されてしかるべきだと思うし、対価はその恩恵を受ける者が負担すべきだと思う。それと連なる生産林からの木材生産という経済行為が、片側だけの自助努力に委ねられていることは、明らかに片手落ちだといえる。この問題は、行政、企業、国民みんなで考えて決めるべき問題だ。

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2012年3月27日 (火)

年度末の仕事が終了→新年度に向けての想い

 パソコンを常時持ち歩かなくなったので、更新もあまりしていなかった。今後はIPADでやっていくつもりだ。4月からは更新頻度をあげていきたい。今年度は、前半は震災の影響もあり事業の推移も低調なものになった。その反動が下期に出張ラッシュとなり、上期との繁閑の差が極めて大きくなった1年だった。

 

 森林・林業再生プランの本格実行がいよいよ新年度からである。私の役回りがどういうところになるのか、フタをあけてみないと何ともいえないが、林業関係者間の危機感や緊張感は地方にいくたびにダイレクトに伝わってくるようになっている。その意味ではもう危機感を煽る時期ではなくて、どうすれば、より多くの人の最大幸福が実現できるのか、具体的にどういうやり方をしていけばいいのかというようなことを、一緒に考えて行動していく段階に入っていると思っている。

 森林・林業再生は、林業関係者だけのテーマではなく、企業も含めた国民的な広がりの中で捉えて解決していくべきものだ。山側だけの自助努力では到底なしえるものではない。もちろん、継続的なコスト削減等の自助努力は必要だし、いい人材を育成して組織を効率よく運営していくための「よりよい経営」も必須だ。そのことは、私の活動の中でもコアの部分を占めるものであり、今後も顕在・潜在ニーズに応え続けていきたい。

 経済問題の範疇で、森林・林業再生を論じるのにはおのずと限界がある。山村再生とか限界集落化に歯止めをかけるといった「地域における社会問題」と一緒に森林・林業を考えていかないと、「ど真ん中」の道はみえてこない。私の活動も「山側の立場」という軸足は変わらないものの、視野にいれるべき範囲をさらに広げながら、「より多くの人の最大幸福」を実現するということで、さらに広範な展開をみせていくのかもしれない。その意味で4月以降の活動はみえない部分が多いものの、楽しみなところがかなりあって、ちょっと胸が高鳴るという予兆があるのだ。

 

 

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2011年11月12日 (土)

林業担い手ソング 「僕がまもるよ」歌詞とその意味

 昨日、全林協の YOU TUBEページにアップされた、林業担い手応援ソング「僕がまもるよ」の歌詞を改めてここに掲げたいと思う。ここでいう僕とは、林業に従事する、森林組合や民間事業体、自伐林家、行政機関の林務職員等のことを指している。その次に出てくる「僕たち」とは、それらの人達の連携や協働を意味している。

 歌詞の中には、森林や林業に関するキーワードがたくさん盛り込まれている。1つの曲の中にこれだけの林業用語が入っているものはまずないだろうし、その意味でも面白い存在の曲だと自負している。

 

 

~林業担い手応援ソング~  

 

僕がまもるよ」 作詞・曲 坪野克彦 

 

 

 

 

 

今日の幸せが 明日も続くのならば

 

僕はそれをまもり続ける 愛する人のために

 

 

 

森林(もり)が泣いている 山がおびえているよ

 

僕たちが力を合わせ 森を整備(たすけ)に行こう

 

 

 

作業道(みち)ができていく 林業機械(きかい)達が働くよ

 

森林に光が届けば 山は元気になるよ

 

 

 

森林の恵みが子供達をまもるよ  

 

だから森林をまもり続ける 未来(あした)を信じて 

 

 

 

間伐(しごと)が進む 森林に生命が宿る

 

運び出された木材(めぐみ)で 家を建(つく)っていこう

 

 

 

森林をまもろう 森林に感謝を込めて

 

僕たちの暮らしをずっと 森林が支えてくれる

 

森林をまもろう 子供達のために 僕がまもるよ

 

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2011年11月11日 (金)

「林業担い手応援ソング 僕がまもるよ」YOU TUBEにアップ

 今週は都内で活動、森林施業プランナーの認定制度構築に係る会議等、公式の会議や各種打ち合わせで1週間があっという間に過ぎたという感じである。都内での活動が多くなると、必然的に夜の会食も多くなる。最近は健康志向が定着しているので、以前のような暴飲気味ののみ方をしなくなっている。とにかく、楽しい会話と旨い酒がセットになるのがあるべき姿、持続可能な活動をするためにもそれを堅持していきたいものだ。

 来週は再び出張があって、松山でのプランナー研修の最終回、今回はギター持参で林業担い手応援ソング「僕がまもるよ」を弾き語りで歌う予定だ。この曲は、2年前に私が作詞・作曲したもので、完成当初から誰か、プロの歌手に歌ってもらおうといろいろと動いたのだが、結局、それが成就しないまま現在に至っている。

 でも、研修や講演会等の際に、弾き語りをすると結構いい反応で、自分としても「いい出来」の曲だと思っている。この曲がこのほど、全林協のYOU TUBEのサイトにアップされた。http://www.youtube.com/watch?v=RWTC_XwTcZY 是非、聴いてみて欲しい。私なりの森林や林業に対する想いが詰まっている曲である。

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2011年9月20日 (火)

愛媛県プランナー研修、台風接近のため前夜入りに

 明日から2日間、愛媛県森林施業プランナー研修の2回目だったが、台風15号の接近のため、明日朝のフライトが不安視され、今夜の最終便で行くことになった。今日の夕方、事務所で重要なミーティングがあったのだが、仕事に穴をあけるわけにもいかず、昼間の用事を段取りよく片付けて、夕方、羽田空港に向かうことにしている。

 今週は愛媛の研修で平日を稼働、来週は北海道でのステップ・アップ研修が控えている。毎週、2泊3日程度の出張が入っていて、その分移動も多くなっているが、幸いにして体調がいいのと、来年度からの新制度の実行を前にして、いま、その重要な部分とその対応策等についてきちんとフォローをしておかなければならないという問題意識がある。

 特に経営層における理解と頭の切り替えが必要で、これは森林所有者にもいえること、制度の変更を前向きに捉えるかそうでないかで、大きな違いが出てくる。もちろん、制度そのものも現場の実情を踏まえたものでなければならないが、やはり理想を追求するということも必要だ。

 日々の案件もより専門化・高度化する傾向にある。私にしかできないこと、私が取り組むことによってより成果のあがる案件、より実践につながる経営支援、そういったものを意識して案件に向き合っていきたい。日本の林業は必ず再生し自立する・・そう信じて今日も奮闘している。

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2011年9月 2日 (金)

岩手県内での活動→合併を奇貨とした集約化施業への道

 昨日から2日間、岩手県内での活動、福岡・八女は講演だったが、この案件は助言事業、コンサルティングそのものである。内容も森林組合の合併絡みで相当知恵を絞らなければならない。2日間で双方から現状等をヒアリングしたのだが、その際にも今後の展開について具体的かつ実務的な部分に踏み込んでいく。

 森林・林業再生プランの実行は否応なく来年度から始まる。制度で詰め切れていない部分は、それぞれの地域における現場で解決していかなければならなくなる。そこにまだまだ大きな乖離があるのは事実、そこで、私の役割とすれば1つ1つ丁寧により多くの関係者の「最大幸福」を企図してそこに向けた助言をしていくことだ。

 来週は、群馬県の多野東部森組で2回目の「ステップ・アップ研修」がある。ここでまた、多くの経営的課題、現場の課題が噴出することだろう。そういうものを正面から受け止めながら、「地域森林管理の担い手として生き残る道」を一緒に模索していきたいと思っている。各論はいろいろとあるが、我々が目指すべき姿というものは明確になっている。自らを鼓舞しながら目の前の案件に取り組んでいきたい。

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2011年8月31日 (水)

八女での講演とプランナー達との交流→すべてが持続可能で・・

 昨日は、福岡県の八女林業振興研修大会における講演、「集約化施業を主体にした地域森林管理」というテーマで、1時間半ほど話した。聴衆には森林所有者が多かったように思う。「現代林業の連載を毎回楽しみにしています」などと声をかけてくれる人も複数いて、あの連載は形をかえても続けて行きたいと改めて思ったりした。

 八女の大会では、キーワードが「持続可能な」ということだった。非常に大事なキーワードである。持続可能でない森づくり、管理は意味をなさない。そして、路網整備等の基盤整備や木材生産等の「経済行為」は、持続可能な森づくりということを前提に実行していかなければならない。

 講演が終わってから、新幹線で福岡市内に移動し、県内のプランナー達との交流会、研修を受けて今は日々プランナー活動にいそしむ人達と歓談した。いわゆる「同窓会」的なものである。こういった場は案外少なく、プランナーの人達がその後どういう活動をしているのか、どんな悩みを抱えているのかといったことを知るいい機会になる。

 2006年の11月から一連のプランナー研修が始まった。もうすぐ丸5年になる。この間、いろいろな活動をするなかで、私自身も日本の林業のあり方というものに対する「確信」のようなものを深めていった。まさに「山側に軸足を置く経営コンサルタント」として、これからもブレずに自分の役割をまっとうしていきたいと思っている。

 他の講師と一緒に育成したプランナーは、1,000人を超える人数になっている。この人達がさらに高次のステップにあがっていくために、我々は何ができるのだろうか、何が必要なのかということをよく考えながら、今後の活動に取り組んでいきたい。彼らは、森林所有者の「代理人」であり「良き助言者」である。プランナーの能力が向上していくこと、そしてそういう人材がたくさん輩出されることは、所有者の利益に直結する。さらにいえば、地域の適正な森づくりと管理が進んでいくということと同義である。

 本当に素晴らしい職業に出会ったものだとつくづく思う。「林業経営コンサルタント」・・何の資格でもないが、やりがいを感じる日々である。

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2011年8月24日 (水)

9週間連続の出張シリーズに入る→山側の人間としての立場で

 昨日から群馬県の多野東部森林組合を会場にした「ステップ・アップ研修」が始まった。今年度は、京都・日吉町森林組合で3回、多野東部森組で2回、北海道で1回の計6回、この研修が予定されており、私は講師としてそのすべてに2泊3日で参加することになっている。今週からこれらを含めて9週間連続で宿泊出張になるということで、気合いを入れているところだ。

 森林・林業再生プランがいよいよ来年度から実行されるということで、林業界にはおしなべて新しい枠組みでの活動に対する期待や不安が入り交じったある種の緊張感が漂っている。どこへ行ってもそういった類の話を振られて、私なりの見解を示しているところだ。「この改革をピンチではなく是非ともチャンスと捉えて欲しい」と訴えている。

 少なくとも、過去を引き摺って、それにこだわる人や事業体にとっては、チャンスというものは訪れないが、上記のような発想で臨む人達にとっては絶好の機会かもしれない。人間、向く方向で景色が違って見えるもので、景色が違えば気持ちも変わり、気持ちが変われば行動も変わるということになる。

 もはや「できない理由」を並べる段階ではない。「どうしたらできるのか」「いつまでに何をやっていくのか」といったことを公式に決めて、目標に向かって邁進するのみであろう。この研修はそういうことをチームで考えるいい機会だと思っている。 

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2011年7月28日 (木)

もうそんな年回りになったのか→自分の役割を再認識する

 愛媛県のプランナー研修の第1ピリオドが昨日終わり、夕方、羽田空港経由で帰宅した。全体的には、これから集約化施業を進めていく上で、そのベースとなる基本的な考え方を学ぶという内容で、受講者の人達もおしなべて熱心に取り組んでいたと思う。

 受講者は森林組合、民間事業体あわせて30人だったが、その年齢をみると、講師も含めて私が最年長だった。職員レベルの研修の場合、自分が最年長だというケースが当たり前のようになってきている。民間事業体が参加するようになると、こういった研修には経営者自身が来るのだが、それでも私の年齢=来月で54歳は、最年長クラスになる。

 

 研修を主催する県庁や団体の担当者も、殆どが年下である。林業界と関わりをもった2003年頃、私は46歳でまだまだ若さが残る経営コンサルタントだった。研修会場でも私よりも年長の人がかなりいたのだが、今では、経営者クラス対象の研修会とか講演会などを除けば、私がその場における年長者というのが当たり前になってしまった。 

 とはいえ、自分が歳をとってしまったことに特段の想いはないし、歳をとるということにむしろ喜びをおぼえて日々活動を続けている。もっというと、経営コンサルタントとしては、私はまだ若手の部類に入る。老け込むにはまだまだ早すぎるのだ。しかし、現実は正面から受け止めなければならない。

 何を言いたいかというと、その場で最年長の講師となると、私は必然的に「偉い先生」として受講者の人から認識されるし、自分自身もそれなりの立場をわきまえて振る舞いをしていかなければならくなる。本人が望む、望まないに拘わらず、偉い先生としてそこに居る、「沈黙の要請」のようなものが存在するのだ。

 私流の強い論調やメッセージ性の強いコメントは、若い人達の心の中にどのくらいまで届いているのだろうか、私の講義でやる気になってくれたのだろうかなどと、いろいろと思いを巡らせる。それは「偉い先生」が言ったからということではなく、一人の森林や林業をこよなく愛する者同士がわかりあえる価値観の共振ということで、私自身の問題意識になっている。

 私はこれからどんどん年齢を重ねていく。その価値観も若い人の意識とは乖離していくのかもしれない。従って、現在の私よりは年長者の多い、経営者層に対して林業専門の経営コンサルタントとして正面から向き合っていくというのが、これまでよりも強い動機付けになっていくのは自然の流れである。

 プロゴルフの世界では、50歳を過ぎた選手はシニアの競技に出場し、アマチュアは55歳以上となっている。もちろん、ジャンボ尾崎のように64歳になっても、シニアではなくレギュラーツアーに出場し続けて、若い選手と一緒にやってもいい。私も年齢的にはシニアである。シニアなりの活動の仕方があるのではないかと思う。でも、若い人にもモノを言い続けていきたいという気持ちもある。でも、今後、私は歳をとっていく一方なのだ。「若さはどんどん遠い過去のものとなり、老いを意識しながらもこの道における旬な時期を自覚している」考え出すと終わりがないのだが、まあ、肩の力を抜いて取り組んでいきたいと思っている。

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2011年7月26日 (火)

愛媛県プランナー養成研修始まる→基本をきちんと学ぶ

 昨日から松山に来ている。全国森林組合連合会の本多孝法さんも一緒だ。愛媛県と県森林組合連合会が共同開催している「愛媛県森林施業プランナー養成コース」が昨年度から始まり、私は昨年から講師として参加している。

 

 今年は森林・林業再生プランの実行に伴い、プランナーが公的な認定をされるということで、森林組合だけではなく、民間事業体の経営者や社員もかなり参加している。国の研修もそうだが、今年はその傾向が顕著である。民間事業体の比率が半分くらいになると、研修会場の空気は確実に変わる。

 

 どの地域においても、地域性や取引慣習のようなものは必ずあって、それを無視することはできない。でも、それを金科玉条のごとく全面に出して議論をしても、必ずしも物事は前には進まない。やはり「原理原則」の部分、基本の部分は踏まえておいて、その上で特殊事業を加味した検討をしていくべきだろう。

 

 そうはいいながらも、地域は地域に適合したやり方が厳然と存在するし、それは所与のものとして、今後、森林経営計画の策定などに向かっていくのだろう。その全貌が明確になるにはもうしばらく時間がかかるかもしれないが、この森林経営計画を是非、「金のなる木」として前向きにとらえて、モノにしていって欲しいと思う。ありがちな言い方だが、「変化の時こそチャンス」である。プランナーの人達がやるべきことは多いし、その負担も相当なものになるが、やり通せば必ず高い評価を受け、またやりがいのある仕事だと思う。

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2011年6月 7日 (火)

林業界は現場の頑張りにかかっている

 久しぶりの更新になる。この間、准フォレスター研修が事実上始まったり、今年の森林施業プランナー育成研修の年間スケジュールがほぼ決まったりして、私自身の活動の方向もみえてきたところだ。

 あくまでも個人的な意見としてだが、森づくりや木材生産、あるいは事業体の経営は、制度で動くのではなく、現場が動かしていくものだ。補助金とか交付金は、そのための経費を補完するためにある。従って、補助金を扱うばかりに、生産活動に何ら寄与しない検査やチェックに貴重な時間を費やすのは決まりとはいえ無駄でしかない。最低限にするべきである。

 政権の動向、そして再生プランの進捗等、関係者が様子見をしているフシがあるが、森林はそういう人間の都合を待ってはくれない。それは、現場の人達が一番よく知っていることだ。今の林業界をみていると、「誰のために制度があるのか」という根本的な疑問に突き当たる。

 そうはいいながらも、今日も現場で真面目に懸命に働いている人達がいる。事業体の経営陣は、たとえ仕事がなくても、社員や職員に給料を支払わなければならない。制度が動かないから事業量が確保できなくて、その結果、人件費が払えないではすまない。自分たちの城は自分たちで守っていかなければならないのだ。そういうところから、真の自立が積み上がっていくのだと思っている。

 

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2011年3月25日 (金)

肩の力を抜いて、でも前を向いて

 東日本大震災の被災者の人達には心からお見舞いを申し上げたい。首都圏の海岸部に住む我々が遭遇したとしても全く不思議ではない大地震と津波であった。だから他人事ではなく、みんな自分のこととして真摯にとらえなければならない。震災発生から2週間、大自然の脅威と失われた生命の尊うさ、親しい知人の悲しい知らせ、自分自身の無力さ等を受け止めながら、これから自分に何が出来るのかを自問自答する日々だった。                      

 この間にも、出張する日々は続いたが、どうも気分と体調がすぐれず、重い気持ちでいた。でも、目の前の案件にはとにかく全力を尽くさなければならない。みんなが立ち止まっていては、復興も進まないし、とにかくいまは前を向くことだと思う。自分にできることは、少なくとも社会から負託を受けた仕事、高邁な言い方をすれば使命を真面目に遂行していくことだと、それしかないのだ。
                        

 ただ、どこかで死生観は持っておきたい。その上で今日という日を精一杯生きる。それこそ、明日に悔いを残さないように、でも、そんなに突っ張らずに肩の力を抜いてやっていきたい。「風」という名曲があるが、そのフレーズの中の「人は誰も人生につまづいて、人は誰も夢破れ振り返る」というのが好きである。そこにはただ風が吹いているだけ、だとすれと、その風に吹かれながら、あるがままに生きていくことも人生における1つの知恵だと思ったりする。

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2011年3月 8日 (火)

「生産性向上80ヶ条」→現場からの熱い反応

 今月は期末ということもあって、1年間の活動を締めくくる催しなどに講師やアドバイザーとして呼ばれることが多くなっている。経営診断案件もあったり、提案型集約化施業の課題解決のための助言をする専門家派遣事業が入っていたりして、今月末まで日程がびっしり入っている。

 先週は山口県内での経営診断と新潟での講演、今週は長野県での講演会があった。そこで林業関係者とあれこれ意見交換をするのだが、政治状況が不安定なこともあって、林業政策が今後どうなっていくのか、再生プランを反映した制度が具体的にどう着地するのか等々、現場の人達は不安と期待の入り交じったところでそれらを注視している。

 そういう中で、昨年12月に上梓した「生産性を向上させる80ヶ条」(全林協)という本が、林業事業体の管理者やプランナー、現場技術者たちに結構読まれているという事実をあちこちで確認して嬉しい気持ちでいっぱいだ。この本は、日吉町森林組合の湯浅勲参事のアドバイスもあって、「今後の日本林業に欠かせないのが生産性の向上、そのためには実にいろいろな取り組みをしなければならない。それは詰まるところ総合力であり、言い換えれば経営力、これを現場の実態を踏まえながら経営コンサルタントという外部の視点で噛みくだいて実務書にする」というのが基本コンセプトだ。

 ある事業体の管理者は「この本は、一見森林組合向けに書かれているようにみえるが、実は民間事業体にとって有益なことがたくさん書いてある」と言うし、「これまでアバウトだった林業のコストとか生産性とかというテーマに斬り込んだ初めての本」という評価もある。この本は、取材の期間も含めて出版まで1年近くかかったのだが、とにかく「わかりやすく平易な表現で現場の人達に発信する」ということにこだわったものだ。

 これからの林業を考える「バイブル」になるかどうかはわからないが、この本が一個の生命力を持って関係者の心の中に入っていっているのは事実だ。一緒に取材をして執筆をしてくれた、当社パートナーコンサルタントの湯浅伸一君とこの本の企画を勧めていただいた湯浅勲参事には改めて感謝の気持ちでいっぱいだ。

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2011年2月 6日 (日)

次々と終了する事業→新たに始まる事業

 土曜日は新生産システム事業・岐阜広域の全体会議の最終回、5年間の集大成となる内容となった。当社も4年間余りこの事業に関わった。元々、川下の加工側の原木消費力が弱かったこともあって、どこまで川上を引っ張れるかという課題があったが、当初よりも4万m3以上原木消費量を伸ばした。事業としては、岐阜県の単独事業である「森プロ」とリンクして原木消費量もさることながら、林業の明日を担う人材育成に力点を置き、その部分で濃密で体系的な研修等を行い、これが大きな成果を挙げた。

 2007年から4年間実施された、施業集約化・供給情報集積事業も今年度で終了、プランナー育成研修は来年度からまた新たなステージを迎える。来年度はプランナー育成に加えて、フォレスターの育成事業、現場技術者の能力向上研修等も始まる。当社もこれらの事業に積極的に参画していきたいと考えている。

 今年度末までには、講演関係の仕事がかなり入ってきている。経営診断案件や現場に行って助言をするものもある。来年度以降の林業界の推移を見据えながら、マーケットとの対話を続けて、意義ある情報受発信や助言などを行っていきたい。

 

 

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